アルバイトを辞めることが決まっているのに、なかなか送別会の話が出てこない…。
そんな状況に、少し寂しさを感じたり、「もしかして嫌われてた？」なんて不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
もちろん、もともと送別会に興味がなかったり、人付き合いが苦手なタイプの方であれば、「むしろ開かれなくてホッとしている」という場合もありますよね。
それはそれでまったく問題ありません。
ですが、「最後にみんなと話す機会が欲しかったな」「一言お礼を言える場があると嬉しいな」と思っていた方にとっては、何の話もないまま退職日が近づいていくと、なんとなくモヤモヤしてしまうもの。
この記事では、そんな気持ちを抱えている方に向けて、「アルバイト先で送別会が開かれないのはなぜ？」という疑問に、いくつかの角度からお答えしていきます。
なぜ送別会が開かれないのか？その理由を探ってみよう
アルバイト先に送別会があるのは当たり前ではない
まず知っておきたいのは、すべてのアルバイト先で「送別会」が開かれるわけではないということです。
実際、送別会という文化そのものが存在しない職場も少なくありません。
以前のバイト先で送別会を開いてもらった経験があると、「どこでもやるもの」と思ってしまいがちですが、それはあくまでその職場のスタイルにすぎません。
職場によっては、スタッフの入れ替わりがあるたびに歓迎会や送別会を開くところもあれば、誰が入っても辞めても、そうしたイベントをまったく行わないところもあります。
どちらが正しいという話ではなく、これは単にその職場の雰囲気や方針、責任者の考え方によって変わるものです。
つまり、「送別会がある職場」もあれば、「そういう習慣がない職場」もあるということですね。
もしあなたのバイト先が「送別会をしない職場」であれば、当然ながら退職時にも送別会は開かれません。
でもそれは、決して「あなたが嫌われている」からではなく、「最初からそういう文化がない」だけであることがほとんどです。
これまでに、その職場で送別会や歓迎会が行われた形跡がない場合や、たとえあっても一度きりだったという場合は、「そういったイベントを基本的に行わない職場なんだな」と受け止めるのが自然です。
もしその一度きりのケースがあったとしたら、それは本人の希望や特別な事情があったのかもしれません。
ですので、もし送別会が開かれなかったとしても、必要以上に気にすることはありません。
それは「あなたにだけ何かあった」のではなく、職場にとってはごく普通のことが起きているにすぎないのです。
本人が「送別会が苦手そう」と思われている場合
職場で送別会の話題が出たとき、「あの人は、ああいう集まりがあまり得意じゃなさそうだな」と思われてしまうと、周囲も声をかけるのを遠慮してしまうことがあります。
こうした“気遣い”によって、結局何も企画されないまま退職日を迎える…というケースも珍しくありません。
たとえば、普段あまり雑談に加わらなかったり、飲み会に参加していなかったりすると、「誘っても迷惑かな」と周りが判断してしまうことも。
でももし本当は、「できれば送別会を開いてほしい」と思っているのであれば、その気持ちはさりげなく伝えておくことが大切です。
何も言わないと、「気を遣って何もしなかった」という結末になりかねません。
送別会自体が職場の方針で制限されている場合も
アルバイト先によっては、そもそも会社の方針で送別会や飲み会などのイベント自体が制限されていることもあります。
とくに近年では、コンプライアンスなどの観点から、社外での集まりを全面的に禁止している企業も増えてきました。
そういった職場では、たとえ個人的に「やってあげたい」と思う人がいても、公式には開催できないケースもあります。
もしその職場で、過去にも送別会が一度も行われた様子がなければ、「送別会を開かない文化が根付いている」のかもしれません。
過去にトラブルがあったケースも
その職場では、かつて送別会をきっかけに何らかのトラブルが起きた経験があるのかもしれません。
一度でもそういった問題が発生すると、同じような事態を避けるために、今後は送別会を行わないという方針になることも珍しくありません。
それは、職場全体の雰囲気や人間関係の安定を守るための配慮であり、決しておかしな判断ではないのです。
もしそうした背景がある場合には、送別会が行われる可能性は低いと考えておいたほうがよいでしょう。
直前にイベントが重なっていた場合
ちょうど直前に歓迎会や親睦会といった別の集まりがあった場合には、あえて送別会を控えることもあるかもしれません。
というのも、行事が立て続けに続くと、参加する側にとっては精神的にも金銭的にも負担になってしまうからです。
「自由参加ですよ」と案内しても、断りづらいと感じる人は意外と多いもの。
そのため、職場によっては「イベントの連続は避けよう」という空気があることもあります。
もしも忘年会や新年会、歓迎会などのイベントとタイミングが重なっていた場合、送別会が開かれないのはごく自然な流れといえるでしょう。
このようなケースでは、個人的な好感度や評価とは無関係であることがほとんどです。
あまり気にしすぎず、「タイミングの問題だったんだな」と受け止めるのが気持ちを軽くするポイントです。
実は、あまり好かれていなかった…という可能性も
少し残念に感じるかもしれませんが、「送別会が開かれない＝あまり好かれていなかった」という可能性も、まったくないとは言い切れません。
人間関係にはどうしても「合う・合わない」がありますし、職場によっては、特定の人にあまり良い印象を持っていないこともあるでしょう。
もし仮に、そういった理由で送別会が開かれないのだとしたら、正直なところ、それを期待するのは難しいかもしれません。
とはいえ、もうすぐその職場を離れるわけですから、そこまで気にしすぎる必要はありません。
「自分は自分」と割り切って、最後の日まで落ち着いて過ごせばそれで十分です。
辞めるタイミングや事情によるパターン
送別会が行われないのは、決して人間関係だけが理由とは限りません。
退職するタイミングや、その背景によっては、そもそも送別会を開きづらい場合もあります。
たとえば、体調不良など健康上の理由で退職する場合。
体調が万全でない方に「送別会やろうよ！」とはなかなか言い出せませんし、本人の負担を考えて遠慮することも多いものです。
また、職場でのトラブルをきっかけに辞める場合や、急な事情で退職が決まって最終日までに時間がない場合なども、 送別会を開くのは難しいかもしれません。
単純にスケジュールが合わず、送別会を開く余裕がなかったということもあります。
場合によっては、無断欠勤が続いてそのまま辞めてしまうような、いわゆる「バックレ退職」になってしまったことで、送別ムードどころではなくなってしまうこともあるでしょう。
このように、「辞める時の事情やタイミング」が影響して送別会が行われない、というケースも実はよくある話なのです。
まとめ
アルバイト先で送別会があるかどうかは、その職場の文化や方針によって異なります。
ですから、もし送別会が開かれなかったとしても、過度に気にする必要はありません。
もともと送別会にあまり関心がない方であれば、気にせずサラッと終えるのが一番ですし、「できれば開いてほしかったな」と感じた場合でも、それが叶わなかったからといって、「自分が好かれていなかったのかも」と思い込む必要はないのです。
仮に人間関係があまり良くなかったとしても、すでに退職が決まっている立場であれば、あまり引きずることなく前を向いていきましょう。
大切なのは、これまでの経験を活かして、次の場所でもより良い関係を築いていくことです。
