あなたは、たらこ、明太子、数の子をどのように数えているでしょうか?
日本の食卓に欠かせないこれらの魚卵。
実は、それぞれに面白い数え方があるんです。
しかもその数え方が生まれた背景には、日本の食文化の歴史が詰まっています。
まず、たらこと明太子は「1腹(ひとはら)」という単位で数えるのが正式な数え方です。
これは、スケトウダラが一度に産み出す卵の量を表しています。
数の子は主に「本」で数えますが、「腹」や「羽」という数え方をすることもあります。
というわけでこの記事では、魚卵の数え方の豆知識や、たらこと明太子の違いについても詳しくご紹介していきます。
たらこの数え方「腹(はら)」のお話
私たちがスーパーやお店で普通に話すときは、「たらこ1本」と数えることが多いですよね。
でも、本来は「1腹(ひとはら)」「2腹(ふたはら)」と数えるのが正しいんです。
実は、スケトウダラは2列の卵の束を一度に産みます。
この2列をまとめて「1腹」と呼ぶんですね。
なので、普段私たちが「1本」と呼んでいるのは、実は「半腹」というわけです。
たらこの卵は、一つ一つがとても小さいため、個数で数えるのは現実的ではありません。
そこで「腹」という単位が使われるようになったんですね。
スケトウダラの卵の重さを知ろう
スケトウダラの卵(たらこ)について、知っておくと便利な重さの目安をご紹介します。
実は、たらこを買うときの基準となる「1腹分」は、およそ100グラムなんです。
私たちが普段口にしている「1本」という数は、その半分の50グラム程度になります。
なので、たらこの重さを「腹」に換算すると以下のようになります。
・150グラム → 1腹半
・200グラム → 2腹
・250グラム → 2腹半
・300グラム → 3腹
スーパーでたらこを選ぶ際は、パッケージに書かれているグラム数を見れば、必要な量が簡単に分かりますよ。
明太子のことをもっと知ろう
明太子も、たらこと同じようにスケトウダラの卵から作られています。
ちなみに「明太子」という名前には、ちょっとした由来があるんです。
韓国語で「明太(ミョンテ)」というのがスケトウダラのことで、そこから「明太子」という名前が付いたそうです。
ちなみに「たらこ」の方は、文字通り「タラの子」という意味になります。
では、同じスケトウダラの卵を使っているのに、なぜ「たらこ」と「明太子」という2つの呼び方があるのでしょうか?
それは作り方の違いにあります。
たらこは塩だけで漬けるのに対して、明太子は唐辛子を使った調味液に漬け込んで作ります。
つまり、辛くないものが「たらこ」、ピリ辛に味付けされたものが「明太子」というわけですね。
数の子の面白い数え方
数の子にも、たらこや明太子と同じように独特の数え方があるんです。
普段は「1本」「2本」と数えることが多いのですが、「1腹」「2腹」と数えることもあります。
この「1腹」は、2本分の卵の塊を指すんですよ。
また、数の子の形が鳥の羽に似ていることから「1羽」と数えるお店もあるそうです。
これって、なんだかすてきな表現ですよね。
ちなみに1羽は、数の子1本分にあたります。
実は、この「羽」という特別な数え方が生まれたのには理由があるんです。
高級食材である数の子は、お客様が「片腹」しか買えないこともありますよね。
そこで、「お客様が気兼ねなく少量でも買いやすいように……」ということで、「1羽」という数え方が使われるようになったんです。
「羽」という単位には、日本人らしい、ちょっと粋な心遣いが隠されているんですね。
まとめ|たらこ、明太子、数の子の数え方いろいろ
ここまで、たらこ、明太子、数の子の数え方についてお話ししてきました。
たらこと明太子は「1腹」「2腹」と数えるのが正式な数え方です。
数の子は「本」で数えるのが一般的ですが、たらこや明太子のように「腹」で数えることもあれば、「羽」という風変わりな数え方もあります。
ただ、たらこや明太子、数の子を買うときは、まずは表示されている重さを確認するのがおすすめです。
パッケージに書いてある重さをチェックした方が、必要な量を間違いなく手に入れやすいですよ。
でも、こんな風に昔からの数え方を知っているのも、ちょっと楽しいですよね。