「怯む」という言葉、聞いたことはありますか?
普段の会話ではあまり使わないかもしれませんね。
でも、知っておくと表現の幅が広がる興味深い言葉です。
この記事では、「怯む」の意味から読み方、使い方まで詳しく解説します。
日常会話やビジネスシーンでの活用法も紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
「怯む」を深掘り!意味と読み方
まず、「怯む」の基本情報をおさえましょう。
(1)恐れて尻込みすること
(2)手足の力が抜けてしまうこと
●読み方:ひるむ
三省堂国語辞典では、「怯む」のことを「恐れて、勢いが弱まること」と説明しています。
広辞苑ではさらに詳しく、次のように解説しています。
(1)麻痺する。しびれる。なえる。
(2)傷などを受けて、気力がくじける。
(3)おそれてたじたじとなる。身がすくむ。おじける。
ひるむ|広辞苑
広辞苑によると、「怯む」は古典作品でも使われいた言葉のようです。
現代では、主に「他人からのプレッシャーに負けて反応が鈍くなる様子」を表すのに使われます。
また、漢字の「怯」は、「心」と「去る」を組み合わせた会意文字です。
「心が去る」、つまり気持ちが萎縮する様子を表しているんですね。
複数の字を組み合わせて作った漢字のこと。
組み合わせた字ひとつひとつが意味を持ち、新しい意味の漢字を作っています。
「怯」の音読みは「キョウ」です。
訓読みには「おじける」「おびえる」「ひるむ」があります。
どれも恐れや弱気な気持ちを表す言葉ですね。
「怯」が使われた熟語には以下のようなものがあります。
・卑怯(ひきょう):フェアでない卑しい行為や心理状態
これらはどれもマイナスのイメージがある言葉です。
特に「卑怯者」なんかはフィクション作品でよく聞く台詞かもしれませんね。
では、次に「怯む」の具体的な使い方を見ていきましょう。
「怯む」の使い方を実例で学ぼう
ここでは、「怯む」を使った具体的な例文を見ていきます。
どんな場面で使えるのか、イメージしやすくなりますよ。
会議で予想外に強い相手の態度に圧倒されて、うまく対応できなかった場面です。
自信を失ってしまった様子がよく伝わりますね。
交渉中、相手が弱気になったのを見逃さず、さらに強気に出て有利に進めた様子です。
相手の弱みを見抜く洞察力と、それを活かす交渉力が感じられます。
外科医に求められる資質を端的に表しています。
血を見ても動じない強い心が必要だということを強調していますね。
「怯む」に似た表現
「怯む」に似た意味の言葉を紹介します。
場面に応じて使い分けると、より豊かな表現ができますよ。
・たじろぐ
・気圧される(けおされる)
それぞれの言葉を詳しく説明していきますね。
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尻込み
「尻込み」は「おじけて後ずさること」を意味します。
「おじける」という言葉は、「怯む」の訓読みにもありましたね。
そういう意味でも、「尻込み」は「怯む」の仲間と言えるでしょう。
では、具体的な使用例を見てみましょう。
「彼は緊急時になるといつも尻込みしてしまうので、周りから信用されていないんだ」
たじろぐ
「たじろぐ」は「相手の強い勢いに押されて尻込みすること」を意味します。
「たじろぐ」を辞書で調べると、そのまま「ひるむ」という意味もあるようです。
なので、これも「怯む」の仲間と言えますね。
では、「たじろぐ」の使用例をご紹介します。
「我が軍は敵の激しい攻撃にたじろいでしまった」
気圧される
「気圧される(けおされる)」は「相手の強い圧力に負けてしまうこと」を意味します。
この言葉も「怯む」と似たイメージを表現しているので、同じような場面で使えます。
「気圧される」の例文を見てみましょう。
「圧倒的な建物の外観に気圧され、中に入るのをためらってしまった」
「怯む」の意味、読み方、使い方まとめ
この記事では、「怯む」という言葉について詳しく解説しました。
その意味や読み方はもちろん、「怯」という漢字そのものも深く掘り下げています。
また、「怯む」を使った具体的な例文を紹介し、それぞれの使い方を説明しました。
さらに、「怯む」と似た意味を持つ言葉も紹介しましたので、表現の幅を広げるのに役立てていただけたら幸いです。
これで「怯む」という言葉について、しっかりと理解できたのではないでしょうか。
日常会話やビジネスシーンで、「怯む」をうまく使ってみてください。