よく街で見かける「ブックオフ」「ハードオフ」「ホビーオフ」「オフハウス」。
同じ場所に出店していることが多いため、これらのお店がすべて同じ会社のものだと思っている人も多いです。
でも実は、ブックオフと他の「オフ」は、運営会社が違うのをご存知でしょうか。
運営会社の違いを解説
まず、「ハードオフ」「ホビーオフ」「オフハウス」は、株式会社ハードオフコーポレーションが作ったお店です。
つまり、3つのブランドはすべて同じグループに属しています。
一方、「ブックオフ」はブックオフコーポレーション株式会社という別会社が運営しています。
お店の名前に「オフ」が付き、中古品を扱うというビジネスモデルが似ているのは確かです。
でも、「ブックオフ」とその他の「オフ」は、それぞれが独立した企業として事業を展開しているんです。
「オフ」という名前から同じ会社だと思われがちですが、実は全く別の会社だったんですね。
では、なぜこのような運営形態になっているのか、その背景について詳しく見ていきましょう。
スポンサーリンク
創業者たちの深い絆
ブックオフとハードオフは別々の会社ですが、両社の創業者は親しい間柄でした。
はじめは、お互いにフランチャイズ契約を結んで、協力関係を築いていたほどです。
ただ後に、ブックオフが中古家電を売るようになります。
中古家電だと、ハードオフと売る商品が被ってしまいますよね。
なのでそれをきっかけに、両社の協力関係は一部を残して消えてしまいました。
ただそれでも、両社は今でも良好な関係を保っています。
仲が良いからこそ、お店の名前やデザイン、運営方法が似ているんですね。
出店場所が近いのも同じ理由です。
また、ハードオフコーポレーションはブックオフコーポレーションの筆頭株主でもあります。(2023年11月時点)
ただ、これは経営統合とかではなく、純粋な投資としての株式保有だとされています。
ブックオフとハードオフ、それぞれの歩み
お互いの会社の設立時期を見てみましょう。
ハードオフコーポレーションが1972年7月、ブックオフコーポレーションが1991年8月に設立されています。
こうして見ると、ハードオフの方が約19年も先に設立しているんですね。
ただ、両社とも現在の社名になる前は、別の会社名で事業を行っていました。
なので面白いことに、お店自体を開いたのは後発のブックオフの方が早かったんですよ。
(ブックオフは1990年から1991年にかけて1号店をオープンしています。
一方、ハードオフの1号店が開かれたのは1993年でした)
このように時期的なズレはあるものの、両社は互いを認め合い、それぞれの道を歩んできました。
店舗名やビジネスモデルが似ているのは、お互いを意識しながらも、協力的な関係の中で生まれたものといえるでしょう。
ブックオフとハードオフの違い
ブックオフとハードオフでは、どちらのお店の方が多いのでしょうか?
2023年の時点での店舗数を比べてみますね。
ブックオフが800店舗以上、ハードオフが900店舗以上です。
なので、ハードオフの方がやや多いです。
また店舗数だけでなく、両社は事業展開のやり方も少し違います。
ブックオフは本の販売からスタートしながらも、近年では取扱商品を増やし、家電製品なども扱っています。
これにより、ハードオフと品揃えが重なる部分が増えてきました。
一方、ハードオフは、創業以来、中古家電を中心とした商品構成を一貫して守り続けています。
このように、ブックオフが時代のニーズに合わせて品揃えを増やしているのに対し、ハードオフはずっと同じジャンルで戦っています。
そういう意味では、両社は対照的な道のりを歩んできたとも言えるんですね。
ブックオフとハードオフの関係性まとめ
「ブックオフ」と「ハードオフ」は別々の企業です。
ただ、創業者同士が親しいこともあって、現在も友好的な関係を保っています。
一方、「ホビーオフ」や「オフハウス」は、ブックオフとは直接の関係はありませんが、ハードオフグループの一員として着実な運営を続けています。
いずれにせよ、それぞれのお店の名前が似ていることに変な意味はありません。
なので、これからも安心してお店を利用してくださいね。